近年に「新規上場」の噂が出始めていながら、いまだIPOが発表されていない企業があります。それが、『スマホでかんたんフリマアプリ!』で有名なメルカリです。
ところが7月に入ってから、出資を通じて事業提携をしているユナイテッド(2497)経由の話として、2017年10月に上場申請、12月に上場予定の話があると一部メディアが報じました。
【追記】さらに7/22(土)には、一部報道により、すでに東証に株式上場申請をしたことが報じられています。
メルカリは、スマートフォンで簡単にモノの売り買いを可能にしたアプリの「mercari(メルカリ)」をダウンロードすれば、スマホのカメラから3分で簡単に服や小物、家具に家電まで不要となった商品が気軽に販売できるサービスを提供しています。
近年はTVCMでも見かけるようなっており、アプリは利用したことがなくとも、社名なら知っている方は多いことでしょう。
Contents
メルカリの上場はいつ?
時価総額は1,000億円を超える?
メルカリは2016年3月2日に第三者割当増資の実施により約84億円の調達を行っています。この時点での企業価値として「10億ドル以上の評価額が付けられている」という噂が出ています。
2016年3月での為替レンジは110ー114円ぐらいでしたが、仮に真ん中の112円をとっても時価総額1,120億円。上場時の時価総額の評価も当然「1,000億円は超えてくるだろう」との予想が成り立ちます。
企業としての評価額が10億ドル以上の非上場のベンチャー企業のことを、想像上の生き物のユニコーンにあやかり『ユニコーン企業』と言われたりしますが、まさにこのメルカリがこの”ユニコーン”なのではないかと言われています。
すでに投資している投資家にとっては笑いが止まらないことでしょう。ユニコーンは伝説上の生き物ですが、もしこれを捕まえることが出来たら、マスコミに引っ張りだこで巨大なお金が動くこと間違いなしの”お宝生物”となるからです。
また、2017年3月時点でメルカリのアプリダウンロード数は、4,000万を突破と紹介されています。日本ではすでに、最大の『フリマアプリ』となっており、2014年9月からはアメリカにも進出。
2016年12月時点でのダウンロード数は、すでに2,000万DLを超えて、同年8月には全米のApp Storeで3位にランクインしたことが発表されています。
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株式会社メルカリ
上場時した際の公開時価総額は一千億円超の規模の大型上場となることが予想されます。
【スマートフォン・フリマアプリDLランキング】
DL数は各企業が公表している数値を参考にしています。
アプリ名 | 運営会社 | DL数 |
mercari(メルカリ) | (株)メルカリ | 4,000万 |
FRIL(フリル) | (株)Fablic | 650万 |
ラクマ | 楽天(株) | 400万 |
SHOPPIES(ショッピーズ) | (株)Stardust Communications | 120万(会員数) |
ZOZOフリマ(ゾゾフリマ) | (株)スタートトゥデイ | 非公表 |
2016年9月にFRILを提供する(株)Fablicは楽天に買収されているので、2位と3位を合わせて約1,000万ダウンロード。ですが、それでも1位のメルカリとの差は歴然です。
また、アメリカですでに2,000万DLを超えているとのことなので、日米合算では6,000万DLオーバー。
国内月間流通額は100億円超。つまり、年間1,000億円以上。
フリマアプリとしては、その他にも「ガレージセール」「crucru∞(クルクル∞)」「フリマノ」「イマギ!」「フリママ」「オタマート」などそれぞれの専門分野に特化したアプリは数多くあります。
中でも、ハンドメードマーケットに特化した「minne(ミンネ)」はDL600万を突破と目下、躍進中なアプリもありますが、それでもメルカリのシェアがダントツ状態であることになります。
メルカリの連結業績の推移
株式会社メルカリは2013年2月に設立されました。
【売上高】
- 2015年6月期(第3期)…42億3,779万円
- 2016年6月期(第4期)…122億5,600万円
【営業利益/経常利益】
- 2015年6月期(第3期)…-11億432万円/-10億9,996万円
- 2016年6月期(第4期)…32億8,600万円/32億6,200万円
4年目にして見事、黒字達成です。
創業からわずか4年でこの数字というのも凄いですね。
また、アメリカ上陸後の実験的なテスト期間、またはシェア拡大戦略のために、”ベータ段階”として手数料無料にされていたのを、2016年10月18日より10%に引き上げを開始しました。
これはメルカリが、「アメリカにある程度根付いた」と考え、今まで投じていた資金を本格的に回収段階に入ったようです。
上場日までのスケジュール
銘柄名/証券コード | メルカリ/? |
市場 | 東証1部? |
上場日 | ? |
仮条件決定日 | ? |
BB期間 | ? |
公開価格決定日 | ? |
購入申し込み期間(※) | ? |
払い込み期日 | ? |
(※)証券会社によって期日が異なるため、お申込み証券会社でご確認ください。
発行条件など
決算 | 6月 |
申込単位 | 100株 |
想定価格 | ?円 |
仮条件 | ? |
公開価格 | ? |
公開株式数 | ?株 (公募?株・売出?株・OA?株) |
上場時発行済株式数 | ?株 |
上場規模からすれば東証1部になることが想定されます。また、公開された際の時価総額は1,000億円超えの規模になりそうです。
申込みができる証券会社
- 主幹事証券:
・大和証券?
・? - 幹事証券:
・?
・?
・?
・?
・?
※ブックビルデング申込期間は、?となっています。
ロックアップと株主上位
氏名・名称 | 所有株式数(株) | 所有割合(%) | ロックアップ |
? | ? | – | |
? | ? | ||
? | ? | ||
? | ? | ||
? | ? | ||
? | |||
? |
■ 株主構成・保有株式数等、判明次第更新いたします。
【メルカリの資金調達の推移】
いままでに伝えられている内容によると、
- 2013年7月…第三者割当増資5,000万円。(East Ventures)
- 2013年8月…第三者割当増資約2.2億円、新株予約権付社債0.8億円で(ユナイテッドと資本提携)
- 2014年3月…約14億5,000万円を調達。(グローバル・ブレイン、Globis Capital Partners、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)、GMO Venture Partnersなど)
- 2014年10月…約23億6,000万円を調達。(World Innovation Lab(WiL)、グローバル・ブレイン、Globis Capital Partners、GMO Venture Partners、East Venturesなどから)
- 2016年3月…約84億円を調達。(グロービス・キャピタルパートナーズ、World innovation Lab(WiL)、グローバル・ブレイン、三井物産、日本政策投資銀行、ジャパン・コインベスト投資事業有限責任組合)
メルカリが上場することが発表された際には、マザーズ上場のユナイテッド(2497)など関連株も上昇となりそうですね。
メルカリのIPO株価の初値予想
初値予想は、当然ながらまだありません。
米国での2016年10月の手数料の有料化の開始により、いよいよアメリカでも「投資資金の回収段階」に入りました。いままでの資金調達の経緯から上位株主にはVCが多く入っていることが予想されます。
彼らの投資資金の準最大化というのを想像してみたときに、ついに黒字化した2016年6月期(第4期)決算公告を発表した2016年11月15日以降、メルカリの新規上場(IPO)の可能性は徐々に高まってきていると言えるのではないでしょうか。
また、経営者の視点が完全に国内向けではなく、本格的に米国(または世界)に向いている点などからしても、話題性と潜在的成長性に対する期待感も手伝って、IPOの際にはかなり話題を呼ぶことになりそうです。
【追記】
2017年12月に上場予定ではないかという話が出始めています。主幹事は大和証券が務めるのではないかという具体的な話でもあり、年内上場への期待がいよいよ高まってきました。
7/22(土)に一部報道機関において、すでに東証に株式上場を申請したことが報じられています。年内の上場予定である点と、時価総額はやはり1000億円超えの可能性が指摘されていますが、メルカリによるIRでは、これを肯定していません。
本日、一部報道機関において、当社が上場する旨の報道がありましたが、当社が発表したものではありません。当社といたしましては、今後の事業拡大のため、様々な可能性を検討しておりますが、現段階におきまして、決定している事実はありません。
mercari 本日の一部報道について 2017.07.22
で、結局メルカリ上場はいつになるのか?
さらに2017年10月に入り、『メルカリ』の国内を受け持つ小泉社長とグループ子会社『ソウゾウ』の松本社長が、それぞれ10月半ばころより約2か月間の間、育児休暇を取得することが報じられています。
最近は、「盗難品の出品問題」や「現金出品」など問題点も多いことがニュースとなっていたので、6月に発生した個人情報漏えい対策も含めて、上場企業となる前に一連の体制を整えるためにいったん腰を落ち着ける判断が行われた可能性があります。
さすがに、新規上場中、または上場前に社長が休みを取るというのは、まだ見ぬ個人投資家から資金を集めるのに際しても「いい加減な社長」と言われかねません。
そのため個人的にメルカリの上場は2017年中は見送られ、
つまり年内の『メルカリ上場は、来年に延期』となったのではないかと思うのです。
メルカリのIPOに応募する方法
将来、メルカリ株を保有するためには、IPO(新規公開株式)で狙っていく方法があります。IPOで株式を購入するためには、まず証券会社の口座を持っていないと申し込めません。
2016年度以降、TVCMも活発化して認知度はさらに高まり、創業以来赤字続きだった決算数値も黒字転換しているため、遅かれ早かれ上場は行わることでしょう。
メルカリのIPOはその規模から大型案件になることが予想されるため、以下のような証券会社が幹事入りすることが予想されます。いずれ株主になるつもりなら、この機会に口座開設されてはいかがでしょうか。
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