ソフトバンクが個人向け【ハイブリッド社債】を販売開始!

ソフトバンク ハイブリッド社債
ソフトバンクグループが、個人向け社債をまた発行します。今回の社債の名称は「公募ハイブリッド社債(公募劣後特約付社債)」です。

本日、2016年9月12日(月)より申し込みが開始となりました。

今回のソフトバンク社債の償還期限は25年間。当初利率は3.0%(※)ですが、発行より5年後にあたる2021年10月1日と、20年後の2036年10月1日には金利がステップアップが発生する債券です。なお、申込期間は2016年9月12日(月)~9月29日(木)までとなっています。

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ソフトバンクのハイブリッド社債・劣後債とは?

今回ソフトバンクグループが発行するハイブリッド社債とは、債券(負債)と資本の性格を併せ持った債権のことです。会計上では社債でありながら、利息の任意繰延や超長期の返済期限、通常債務と比べての劣後性など、資本に似た性質及び特徴があることにより、格付け機関によって(広義の)資本としてみなされています。

ハイブリッド社債の具体的な種類には、「優先株式」「劣後債」「永久債」「優先証券」などがありますが、今回ソフトバンクが発行するのは「劣後債」と呼ばれるものです。

この劣後債は、債務返済順位が一般の債務に劣後するという意味で、今回ソフトバンクが発行する公募劣後特約付社債(劣後債)も、万一企業が倒産時・精算時したような場合には、債務弁済順位が通常の債務よりも劣るために、返済される可能性が低くなります。

ただし、普通株式よりは優先されるため、最上位の優先株式と同順位であるとされています。

本ハイブリッド社債は、当社の清算手続き等における債務の支払いに関し、一般の債務(当社が2014年及び2015年に発行した劣後債を含む)に劣後し、当社の最上位の優先株式(今後発行した場合)と実質的に同順位として扱われ、普通株式に優先する。

【ソフトバンクグループ株式会社企業・IR 優先順位】

【債務返済の優先順位】

一般債務>劣後債=最上位の優先株式>普通株式

劣後債は債権者(投資者)にとっては、利率の条件が良いのがメリットですが、企業の「もしも」の事態には、弁済が行われないリスクが高くなるのがデメリットということになります。

ハイブリッド社債のメリット・デメリット

発行者(ソフトバンク)にとってのハイブリッド社債のメリットは、名目上は負債でありながら償還期限が長く債務の弁済順位も劣ることから、実質的にはまるで資本(株式)のように資金を活用できる性質があるため、格付機関によって50%の資本性が認められている点です。

つまり、ソフトバンクはこの社債の発行によって、債務の増大による格付け(信頼性)の低下を緩和し、その資金の長期的な運用を行うことができます。また株式ではないので、株価の下落要因となる発行済株式数の増加による1株当たり純利益の希薄化も起こりません。

【メリット】

  • 債権者(投資家):高い利回りを期待できる
  • 発行者:負債でありながら(一定の基準内での)自己資本比率を高める
  • 発行者:資金調達の選択肢が増える(資本調達コストの低下)
  • 発行者:株式の希薄化が起こらない

一方でデメリットとしては、

【デメリット】

  • 債権者(投資家):企業の倒産などの際にお金がかえって来ないリスク
  • 債権者(投資家):普通社債よりも価格変動リスクがある
  • 発行者:”資本性”の認定は、格付け会社の基準に依存し今後基準が変動する可能性
  • 発行者:金利負担が高い

 個人投資家にとっては、金利が高いというメリットがあるものの、企業の万一の倒産時には、お金が戻ってくる可能性が通常の社債よりも低くなる特徴があるということになりますね。

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ソフトバンクがハイブリッド社債を発行する理由

そもそも今回の社債を発行する理由はなぜでしょうか。

当社は、英国のARM Holdings plc(以下「ARM」)買収後の財務基盤を強化するため、格付機関からの資本性評価を意識した本ハイブリッド社債の発行を決定しました。

【ソフトバンクグループ株式会社企業・IR 本ハイブリッド社債発行の目的と拝啓】

ソフトバンクグループのホームページによると、2016年7月18日付で総額240億ポンド(約3.3兆円)に及ぶイギリスのアームホールディングスを現金買収後に必要な資金確保のためとあります。

なお、今回のハイブリッド社債の個人投資家向けの超長期社債の現在の発行総額は、当初3,500億円だったものを500億円積み増して、4,000億円となりました。

ソフトバンクはこれまでにも多くの社債を発行しています。

ソフトバンクグループの個人向け国債

同時期に第1回と第2回のハイブリッド社債の発行がアナウンスされていますが、こちらは主に機関投資家向けです。個人が総額4,000億円に対し、機関投資家向けの総額は710億円となっています。

またソフトバンクは、このハイブリッド社債を総額1兆円発行する予定としています。

銘柄【商品名】 利率(年) 期間 償還期限
第3回ハイブリッド社債(劣後特約付) 3.0%~ 25年 2041年9月30日 
  • 社債の金額:100万円
  • 利払い日は3月30日と9月30日の年2回
  • 2021年10月1日及び2036年10月1日に金利のステップアップ発生
  • 第1・2回は機関投資家向け
  • 期限前償還:2021年9月30日とそれ以降の利払い日に、ソフトバンクGの裁量により繰り上げ償還が可能
  • 担保及び保証はなし
  • 取得格付け:BBB(日本格付研究所)
  • 販売会社:
    ・みずほ証券(1600億円)
    SMBC日興証券   (1500億円)
    ・大和証券(600億円)
    ・三菱UFJモルガン・スタンレー証券(300億円)

償還期間25年というと超長く感じられますが、当初は60年とも予想されていました。(三菱商事のハイブリッド債は期間60年)

しかしながら、ソフトバンクGの都合により5年後以降は「償還」となる可能性があります。

【過去のソフトバンクグループの個人向け社債】

銘柄【商品名】 利率(年) 期間 償還期限
第48回無担保普通社債 2.13% 7年 2022年12月9日
第47回無担保普通社債 1.36% 5年 2020年6月18日
第2回無担保社債(劣後特約付) 2.50% 7年 2022年2月9日
第1回無担保社債(劣後特約付) 2.50% 7年 2021年12月17日
第46回無担保普通社債 1.26% 5年 2019年9月12日
第45回無担保普通社債 1.45% 5年 2019年5月30日
  • 年率は税引き前
  • 第44・49・50回無担保社債は機関投資家向けのみ

2016年3月期のソフトバンクグループ(9984)の連結自己資本比率は、12.6%

ソフトバンクハイブリッド社債のまとめ

今は「マイナス金利」のこのご時世。

そんな中での年利3%は、銀行預金の金利と比べてしまえば魅力的にもなるものの、個人的には買いたいとは思いません。

「ソフトバンクはこれからも躍進していくから大丈夫!」と、その世界戦略や、今後も継続的な成長性に期待する方なら、素直にソフトバンクの株式を買えばいいだけなのではないでしょうか。

借金に次ぐ借金で、一見危ういように思われるソフトバンクですが、その拡大力には目を見張るものがあり、国内のみならず今後は世界でも影響力を発揮していく可能性はあります。

そうであれば、さらなる株価の上昇という形で、”25年後”には「年率3%×25年」のリターンも、超えてくれるはずだという期待もあるはずです。

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