株での有名人と言えば、日本ではB・N・Fという方がいます。
マスコミでの通称、ジェイコム男と言えば、おわかりになる方も多いのでは?
このジェイコム男こと、B・N・Fさんが世に初めて登場したのが、2005年(平成17年)の12月8日のことです。
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この日、人材派遣会社のジェイコム(現在は、2462ジェイコムホールディングス(株))という会社が、日興シティグループ証券の主幹事で新規上場(IPO)しました。
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公募価格(*1)は1株 61万円
公募株数(*2)は2,000株 売出株数(*3)は800株でしたので、
合わせて2,800株が市場で取引されることとなりました。
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(*1)公募価格とは、投資家が上場前に新規に買える値段です。この値段は、主幹事証券会社が中心となってその会社の妥当な価値を算出して決定されることになっていますが、将来のさらなる成長が見込まれるような人気会社の場合、上場日にはこの価格を上回った株価が付くことが多いので、証券会社が一般投資家に割り当てる場合に抽選となり、当たったひとだけがこの価格で購入できます。
(*2)公募株数とは、上場に際し新規に発行した株数のこと。
(*3)売出株数というのは、すでに大株主となっていた人が今回、売りに出す株数のこと。
これを、当時のみずほ証券の担当者が、顧客から委託された「61万円1株売り」とすべき注文をなんと「61万株を1円で売り」と誤って売買コンピューターに発注してしまったのです・・・
株の売買価格には、値幅制限というのがあるので、さすがに1円にはなりませんが、初値67万2,000円でつけ、そこから誤発注が入り、ストップ安の57万2,000円 に。
さらに悪いことには、ミスに気が付いたみずほ証券側は、1分25秒後に取り消しの注文を出したのですが、東京証券取引所のシステム不備が原因で、なんとこの取り消しが受け付けられませんでした・・・
この時、相場を見ていたB・N・Fさんは、異常な安値を誰かの誤発注と判断したのでしょう、(上場日当日に倒産するような会社なんてないでしょうから)
10分程度の間に7,100株を取得し、同じ日に1,100株を売却。
残りの6,000株も後日の売却時までには、約20億もの儲けを手にしたといわれています。
この時、B・N・Fさんは無職の27歳。
これが世にいう、「ジェイコム株大量誤発注事件」です。そして同時に、これからしばらくマスコミを騒がせることになる、ジェイコム男が誕生した瞬間でもありました。
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ところで、このジェイコム男さんが取得したのは、7,100株ですが、ここに違和感を覚えた方もいたかもしれません。だって、今回市場に出る株数は、公募株2000株+売出株800株の2,800株ですもんね。
当時のジェイコムの発行済株式数は 14,500株(上場時、公募株数含む)でしたが、もちろん、みずほ証券がかねてからその大半を保有していたというわけではありません。
結局これは、保有してもいない株を売ることができる、空売りというシステムのせいです。
空売りの説明についてはいずれまた。。。(まぁ、ウィキペディアに書いてますが)
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